掲載日:2010年1月26日
【第31回】
社会から地域から、子どもの教育を
「今の子どもと比べて、昔の子どもの方がしっかりしていた」と高齢者の方々から、よくお聞きします。このように言うと現在、子育てをしている方は耳が痛いか、言われたくないと思われるかもしれません。人間1人1人、価値感が違いますから「正しい」「間違い」も人それぞれです。
私は「子育て」や「子どもの教育」について、親だけに責任があるとは思っていません。
社会や環境にも責任があると思っています。これからご紹介する文章をご覧下さい。
■ 年長者の言うことに背いてはなりませぬ
■ 年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
■ 虚言をいふ事はなりませぬ
■ 卑怯な振舞をしてはなりませぬ
■ 弱い者をいじめてはなりませぬ
■ 戸外で物を食べてはなりませぬ
■ 戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
■ ならぬことはならぬものです
これは会津藩(現在の福島県)の子どもが、6歳から9歳までの間に学ばなければならないもので、会津藩士として武士としての心構えを定めた「什の掟」の全文です。
子ども達は地域ごとに組を作り、お互いに藩士、武士としての規則を徹底的に学び合いました。
今で考えれば、「熊本県民の社会ルール」でしょうか。社会や環境から子どもへの教育を行っていたのですから、自然に「しっかりした子ども」に育っていったのだと思います。
では「どのようにして」、子ども達は「什の掟」を身につけたのでしょうか?
掟を破ると「親から指導され」「友達から指摘され」「地域の大人から注意され」と、自他問わず、藩の1人1人が掟を忠実に実行していました。
そう考えると高齢者が「昔の子どもの方が…」と言われるのもわかるような気がしますね。
松山 周平(まつやま しゅうへい)
1976年3月21日、宮崎生まれ。スポーツメンタルトレーニング・サポート COCORO 代表
スポーツメンタルトレーナーとして熊本を中心に九州の中学・高校の部活動から大学、クラブの様々なスポーツ競技、種目のチーム及び選手達の心理面の強化・サポートを行う。
